【変な色】焼き芋、干し芋が緑や黒に!?これってカビ?食べてもいい?

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5~6月は、さつま芋の苗たちが定植され、秋の収穫に向けて育っていく季節。
さつま芋自体が品薄な時期でもあります。

大事に長く楽しむため、干し芋にする方も多いでしょう。

簡単に出来ちゃいますから、
買うよりも作る方がお得だし美味しいですね。
(作り方はこちら。)

だけど、干し芋づくりの中で気になるのが、変色

黒ずんだり、緑がかったり、白くなったり。

え?これってカビ?腐ってる?
失敗なの?食べられるの?
食べるものだから不安になってしまいますよね。

今回は、干し芋づくりで気になる変色について説明します。

食べられるもの、食べられないものを見極めて、
もったいないお芋を減らしましょう♪

ほとんどの場合、食べられる

まずご安心ください。
ほとんどが、ただの変色。

リンゴを切ったら茶色くなりますが食べられますよね。
さつま芋の変色はリンゴと同じ、自然現象です。

でも「ほとんど」と言われても、
どんなものが食べられ、どんなものが食べられないのか、
それぞれ色ごとに説明していきましょう。

まず、よく発生する「緑」から。
同じ条件で、オーブンで焼き芋にした断面がこちら。

右側の美味しそうな黄金色に対して、
左側は緑がかって美味しそうとは思えない…。

先に答えを言うと、これは食べられます!
それでは説明していきますね。

〇食べられる緑:ポリフェノール

写真のようにお芋そのものが緑色に変色するのは、
ポリフェノールの一種「クロロゲン酸」の反応です。

クロロゲン酸は、

・糖分の吸収を遅らせる作用
・抗酸化作用がある物質で体の活性酸素を取り除く
・シミやしわを防ぐ効果

と、とてもイイ仕事をしてくれます。

見た目はアレですが、ぜひ積極的に摂っていきましょう。

✕食べられない緑:カビ

お芋に緑の何かが付着している場合があります。

見分け方は、手で取れるかどうか。

手で取れたらカビです。
お芋の両端部分やキズに生えていることがあります。

自己責任ですが、私はカビた部分を切り落とし、無事な部分を焼いて食べています。

変色だけなら、お芋自体が緑色のため、取ってもまた緑です。
カビの場合、カビだけが緑色のため、取ったら黄金色です。

緑を通り越して黒っぽい変色もあります。

切ったさつま芋の断面が黒くなったり、
時間を置くとさらに黒くなる場合もあります。

これには3つの食べていいパターンがあります。

〇食べられる黒その1:ポリフェノール

写真のようにお芋そのものが緑色に変色するのは、
ポリフェノールの一種「ポリフェノールオキシターゼ」の反応です。

酸素に反応すると黒っぽくなります。
リンゴが茶色に変色するのと同じです。

やはりこれもポリフェノールのため、食べてOK。

緑の変色と同様、体に良いとされる成分です。
やはり見た目がアレですが、気にせず食べましょう。

〇食べられる黒その2:ヤラピン

お芋を切ると、白い液体がにじみ出てきます。

これがヤラピン
新鮮なお芋の証拠で「」とも言われます。

ヤラピンは時間の経過で黒くなり、生芋だと汚れのように見えます。
つい洗いたくなるかもしれませんがオススメしません。

なぜなら…
ヤラピンが手や衣類に付くと取れにくいからです!

せっかくの蜜が~とか、栄養が~とか、そんなのどうでもいいくらい厄介です。

気になる方は洗ってみてください。
爪の隙間に入ると、きったねぇ爪になります。
もう一度言います。
取れません。

それでも戦うなら、切ったさつま芋を水に浸けてください

水にヤラピンが溶け出し、あく抜きができたら、黒ずみも軽減されます。
旨味が抜けるわけだから、味を取るか、見た目を取るか、せめぎあい。

なお、ヤラピンを加熱すると黒い塊になります。
加熱したては、切り口からフツフツと湧き上がっていることも。

テンション上がります。
そういった意味でも、洗わずそのまま加熱をお勧めします。

△食べられる黒その3:低温障害

さつま芋は寒さに弱いです。

野菜室で保管する方もいるかもしれませんが、すぐにやめてください。

さつま芋は15℃前後がベスト。
低温障害は5℃以下で起きやすくなります。

ただ、腐っているわけではないので食べることはできます。
しかし味は落ちてしまいます

美味しく食べるために、さつま芋は暗い場所で常温保管してくださいね。

✕食べられない黒:カビ

お芋に黒い何かが付着している場合があります。

見分け方は、手で取れるかどうか。

手で取れたらカビです。
黒カビは毒性が強いです。
絶対に食べないでください。

緑同様、両端部分やキズの箇所に発生していることが多いです。

変色だけなら、お芋自体が黒色のため、取ってもまた黒です。
カビの場合、カビだけが黒色のため、取ったら黄金色です。

〇食べられる白その1:薄皮

お芋の皮の内側です。

お芋に限らず、皮は、非常に栄養価が高いです。

それでもお菓子作りにはなかなか使えません。

気になる方は厚めに皮を剥くと良いでしょう。

しかしせっかくの栄養価の高い皮。
活用方法は、こんな感じ。

・皮を器に使う
・皮のフライ
・ワンコのおやつ

私が干し芋を作るときは、皮をむいては食べ、むいては食べ…です。

〇食べられる白その2:糖分

粉砂糖がまぶしてあるような干し芋を見たことがあるでしょう。

あの白い粉は粉砂糖ではなく、さつま芋自体の糖が浮き上がって出来たものです。
安心して喜んでお召し上がりください。

しかし、
白い粉は乾燥が進むにつれて発生しやすくなるため、白い粉の干し芋は堅いです。
柔らかめがお好きな方は、白い粉が無い干し芋を選ぶと良いでしょう。

また、白い粉の干し芋をトースター等で炙ると絶品ですよ。

干し芋も簡単に作れちゃいます。

✕食べられない白:カビ

お芋に白いフワフワが付着している場合があります。

先ほどの糖ではなく、フワフワしているもの。
白カビです。

見分け方は、手で取れるかどうか。

手で取れたらカビです。

生芋の切り口や、傷になった個所に白カビが生えやすいです。

自己責任ですが、私はカビた部分を切り落とし、無事な部分だけ食べています。

まとめ:変色させない工夫

お芋を選ぶ時

キズが付いているお芋はカビやすいです。
すぐに食べるなら問題ありません。

冬場は流通の段階や店内の温度で低温障害を起こしている場合もあります。

こればかりは目に見えないので仕方ありませんが、
スーパー等で購入する洗浄済のさつま芋は、収穫から時間が経っていることもあり、低温に晒された可能性も高いでしょう。
というワケで、以下2点を気を付けましょう。

・できれば産地直送、泥付きを選ぶ
・傷んでいないお芋を使う

お芋を焼く前

変色はヤラピンが影響していることも非常に多いです。

お菓子作り等、見た目が重要な場合、あく抜きすることで変色発生を低減できます。

切った後、水にさらす(あく抜き)

お芋を焼いた後

周辺だけ変色していたり、白い薄皮が気になる場合、厚めに皮を剥きましょう。

剥いた皮は可能であれば捨てずに活用できるといいですね。

厚めに皮をむく

・器の代わりに使う
・揚げてみる
・食べる(ワンコも大喜び)

さいごに

お芋の変色は悪いものではありません。
むしろ体に良い影響を与えることがわかりました。

ただし、カビである場合もあるため、
手で取れるかどうか試してみましょう。

変色=腐っている と思い込んで捨てられるさつま芋が減りますように。。。

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